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山本さんが描く主人公の女性は、実はあまり好きではありません。でも、何故か読んでしまいます。 優しくって、従順で、相手が浮気しても決して自分は浮気しない・・・そんな、男にとって理想の女性は山本さんの本の主人公にはなりません。 簡単に男と寝たり、ストーカーのようなことをしたり、働かなかったり、自意識ばかり強かったり・・・。 みっともない女の人ばかりが主人公です。 この本は、1967年〜2027年の月日を10年ごとに、7歳(初恋)、17歳(高校生)、27歳(結婚)、37歳(駆け落ち)・・・と区切って構成されいます。 57歳のマリは大手アパレル会社の女性社長に雇われたホームヘルパーとなりますが、単純な物忘れが重なり、自分の老後に不安を覚えます。 そして最終章、都心から離れたリタイアメントタウンで独り暮らしの67歳のマリは、アルツハイマーになりボヤを起こします。 その事件が元で、マリは母親の律子と娘の姫乃と再会します。 この本は、各章ごとに隣家のマーティル、主人公のマリ、母の律子、娘の姫乃というようにドラマの主人公を変えていくという手法をとって、一人の女性の人生を多方面から描いています。 それらの人物を通して、マリという一人の女性の人生を実にリアルに浮き出しているところが秀逸な作品です。 全体を通して作者は、本当に冷めた目で恋愛を見つめています。 「私には恋愛感情というものが、いまだによく分からない」 「恋愛のためなら何を犠牲にしても、誰を傷つけてもいいと思っている種類の人がいる。そういう人達が私は嫌いだ」 と、言わせ。 「夫が一方的に妻を養う時代が終わったのはいいことだと思うが、それに伴ってどうも男の人が幼稚になっているように感じられて仕方なかった」 と、まで言っています。 今までの山本さんは、何処にでもいそうな人間が主人公でした。恋人との関係に憤り、自分自身に憤り、暗中模索する姿が身近に感じられ、それぞれの主人公のかなり意地悪な目線までもが、逞しく生きるための妙薬なのだと思わせる作風が最後まで読ませる力となっていました。 この本も、人間関係の不合理さや恋愛に対する弱さなど文緒節健在ですが、根本的には少し違うような気がします。 自分を守るには、孤独になるしかない自分ひとりだと。 親子関係が希薄であっても、親子関係を無視しても、自分を貫こうとする主人公が、一人淡々と生きて行く様が描かれています。 そして、やがて訪れる老後の人生まで描いています。 老後の人生を描くのはもしかして初めて?と思いながら、新鮮な気持ちで読ませていただきました。 読み終わった後に、何故読んでしまうのでしまうのか? 考えました。 答えは簡単でした。 キャラクターの立て方が上手でまるですぐ自分の側で生きているかのように主人公を感じられるからです。 そして、お話が面白いからです。 【山本文緒さんのプロフィール】 1962年11月13日横浜生まれ。蠍座、AB型。 神奈川大学卒業後、OL生活を経て、 87年「プレミアム・プールの日々」でコバルト・ノベル大賞、佳作受賞。 92年、少女小説から一般文芸に移行。 99年「恋愛中毒」で第20回吉川英治文学新人賞、 01年「プラナリア」で第124回直木賞受賞。 落花流水
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同じく、私も山本文緒さんのえがく世界が好きではありません。しかし・・・読んでしまいます。そしていつも、ベットに沈み込んでしまいそうな、悲しさ。。 |
イズ 2006/04/27 16:32 |
イズさんこんにちは! |
みょうがの芯 2006/04/28 16:22 |
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